水星磁気圏探査機みお

[ISAS news] 国際水星シンポジウムMercury 2024およびBepiColomboサイエンスチーム会議を京都・福岡で連続開催 (村上)

2024年08月26日

2024年6月に世界から水星関連の研究者が日本に集う濃密な2週間がありました。国際水星シンポジウムを Mercury 2024 として京都で、翌週にはBepiColomboサイエンスチーム会議を福岡で開催。海外の水星研究者やBepiColomboチームメンバを中心にそれぞれ約150名もの参加者が集まり、日本での連続開催だったためか事前の予想を大きく超えて盛況な会合となりました。筆者を含め参加者の一部は、京都の前週に幕張で開催された日本地球惑星科学連合大会(JpGU 2024)から3週連続で水星研究の議論に没頭できる夢のような時間を過ごしました。


Mercury 2024は2年に一度開催される国際シンポジウムで、京都大学生存圏シンポジウムおよびSGEPSS研究集会の共催として京都大学宇治キャンパスで4日間にわたり開催しました。水星の起源から内部、表面地形や組成、外圏大気から磁気圏まで、多岐にわたるトピックスの最新研究成果について多くの発表と活発な議論が行われました。コーヒーブレイクでは個別の共同研究の話があちらこちらで進行し、対面開催ならではの収穫が多くありました。エクスカーションでは抹茶体験や二条城見学も実施し、海外ゲストを中心に日本文化をたっぷり堪能してもらいました。日本文化といえば、海外ゲストを迎える際はもちろんカラオケは必須で、過去最高人数での盛り上がりを見せました。


京都でのシンポジウムを終えるとすぐに、今度は福岡でBepiColomboサイエンスチーム会議を開催。サイエンスの研究発表は前週に集中的に行っていたため、本会議では運用状況や今後の計画、各サブグループの議論の時間を多くとって進行しました。またアウトリーチ企画の一環として、ロケット工学アイドルVtuber宇推くりあさんのYouTubeライブ配信にJAXA・ESAメンバが出演しBepiColombo計画について紹介。共演に際しては相模原で培った配信ノウハウも役立ち、多くの反響を得られました。


怒涛の2週を終え、改めてBepiColomboチームを中心に水星研究者間に、いかに家族のような関係性を築けているかを実感できました。水星到着に向けて、チームは引き続き、準備を進めて行きますので、応援をよろしくお願いします。

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   図 Mercury2024(上)およびBepiColomboサイエンスチーム会合(下)での集合写真

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